データベース化
 環境情報のデータベース化??? これと「地域環境問題」と何の関係があるの?


 環境情報のデータベース化は、直接的に地域環境問題を解決するための研究ではありません。地域環境問題を解決するための
方法や手段、評価、予測に必要な情報を、詳細かつ正確に準備・作成することを目的とした研究になります。


 例えば、大気中の汚染物質濃度が高いところを調べるにはどうしたらよいでしょうか? 景観問題が起こりそうな場所を調べるにはどうしたらよいでしょうか?
 地域環境問題に結びつきそうな様々な情報をデータベース化しておくことにより、環境問題への取り組みが迅速化され、また複数の情報の関連性を評価することで問題の解決法や将来予測などに役立てることができます。


 そこで私たちは、定点観測されている有害物質濃度や景観問題となりそうな砕石場が目視できる場所、産業廃棄物処分場としての条件に必要な地理情報などを
『地理情報システム(Geographic Information System : GIS)』により“データベース化”し、既知データから“未知データの推定”を行うことで地域環境問題の未然防止と把握、解決に役立たせています。


◇ 研究テーマ(平成23年度)

松本文雄
田沼大樹
津志田匡史:GISを用いて可視化した大気中PAHs濃度分布の推移と
      影響因子の考察
吉田雄亮:GISを用いた生活圏規模での大気中NO2濃度分布の
      可視化と経月変化
野澤 良:東日本大震災による採石場の被害調査と被災状況マップの作成


◇ 研究テーマ(平成22年度)

盛合宏太:自動車走行データに基づくGISを用いた大気中NOx分布
      推定法の有用性
佐々木優:露天採掘場の産業廃棄物最終処分場への転用可能性
      評価―転用適地絞り込み手法の検討―
村上由香利:GISを用いた生活圏規模での大気中PAHs濃度分布
       の可視化と動態解析
阿部遙介:生活圏規模における多点でのNO2濃度測定法の検討


◇ 研究テーマ(平成21年度)

柴田倫槙:露天採掘跡地の産業廃棄物最終処分場への転用可能性
      評価
村上大樹:地域住民の意思を考慮したAHPによる露天採掘跡地の廃
      棄物最終処分場 への転用可能性評価
糠澤 桂:Aster衛星画像を用いたGISによる露天採掘場の可視不
      可視領域図の作成と精度評価
近藤祥彦:多点でのNO2実測データを用いたGISによる濃度分布補
      間精度の検証


◇ 研究テーマ(平成20年度)

廣船啓介:GISと地表観測データを利用した露天採掘場の可視解析
岡田 牧:露天採掘場におけるCO2排出量の現状把握
西村文隆:露天採掘場の緑化によるCO2吸収量の経年変化予測
盛合宏太:GISを用いた大気汚染物質濃度データの効果的補間法の
      検討


◇ 研究テーマ(平成19年度)

大竹照光:露天採掘跡残壁の自然回帰型修復緑化法の開発と評価
      システムの構築に関する研究
小澤智博:簡易型パッシブモニタリング法による大気汚染物質濃度
      評価システムの構築
糠澤 桂:Aster衛星画像を用いたGISによる露天採掘場の可視不
      可視領域図の作成と精度評価
柴田倫槙:露天採掘場を発生源とする騒音および大気粉じんの環境
      影響調査へのGISの適用
石井貴之:懸架式パッシブサンプラーによる大気モニタリングデータ
      と大気環境常時観測データの比較


◇ 研究テーマ(平成18年度)

大竹照光:露天採掘跡残壁の自然回帰型修復緑化法の開発と評価
      システムの構築に関する研究
大塚清伸:露天採掘跡地の廃棄物最終処分場への転用可能性評価
      システムの構築
岩渕多恵:森林表土を利用した残壁の自然回帰型修復緑化に関する
      基礎的研究
坂本雄児:クリギング法を用いたGISによる汚染土壌中VOC濃度分布
      の視覚化と予測精度の評価
廣船啓介:露天採掘跡地の産業廃棄物最終処分場への転用可能性
      評価システムの事例適用による検証
文屋ゆかり:砕石スラッジを用いたPb汚染土壌の原位置処理方法
      に関する検討