岩手大学工学部建設環境工学科
地下計測学研究室

1996 Faculty of Engineering, Iwate University


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物理探査とは?


「物理探査」に対応する英語はGeophysical ProspectingあるいはGeophysical Explorationである.いずれも,日本語に直訳すれば「地球物理探査」となる.わが国では,伝統的に「地球」を省略している.このようになった歴史的背景はともかくとして「物理探査」という

我々人類の生活の場である大地,しいては地球を理解するためには,その構造,組成,歴史を理解しなければならない.しかし,太陽系の果てまで人工衛星により惑星の姿を観測可能となった現在でも,人類はたった深さ10km程度の地球深部の様子をこの目でじかにみることはできない.地下深部の情報を直接的にみることは不可能でも,間接的に推定することを目的とした手法が物理探査法である.

物理探査は,自然のあるいは人為的に与えられた物理現象を地表で観測して,地質構造,地盤の工学的性質,地下水状態,地下の特殊地質,地下の物理現象などを推定する調査であり,観測される物理現象によって分類される.着目する物理現象は磁気,重力,地震波,電気,放射能,地温である. 物理探査の特徴として以下の利点があげられる.ここでは対称的な直接的探査法のひとつであるボーリングとの比較に主点をおいている.

しかし,これらの利点があるにもかかわらず,物理探査の多くは測定技術,探査の結果得られた物理量と地質構造,地盤の性状との関連において研究・開発すべき問題点を多く含んでおり,探査によって得られた物理量による地質構造の判定は,ボーリング調査などの結果と総合して検討する必要もある.

参考文献
図解 物理探査,物理探査学会編,1989
土と基礎の物理探査,土質工学会編,1981


典型的な物理探査手法の一覧

  1. 重力探査
    地中の物質の密度構造の探査法。
  2. 電気探査
    地中の物質の電気的性質の探査法。(例えば比抵抗構造)
  3. 弾性波探査(地震探査)
    地中の物質の弾性的性質の探査法。(例えばP波速度、S波速度構造)


山本英和(Hidekazu YAMAMOTO)
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Department of Civil and Enviromental Engineering, Faculty of Engineering, Iwate University, 4-3-5, Ueda, Morioka, 020, Japan


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