環境衛生工学研究室 https://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp Environmental and Sanitary Engineering Laboratory Tue, 06 Oct 2026 06:55:45 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=7.1.2 研究紹介  https://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?p=105 Thu, 16 Jan 2025 05:40:00 +0000 http://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?p=105

下水汚泥分離液からの液肥原料の生産技術開発

 下水には、リンや窒素、カリウム等の肥料成分が含まれています。これらの肥料を輸入に依存しているため、国内での資源循環を促進する目的で、下水処理場から有用な成分を回収し肥料を製造することが求められています。本研究では、下水汚泥から液肥を製造するために肥料元素類(リン、カリウム、アンモニア態窒素)を回収し、さらに電気透析技術を使って成分を濃縮しています。濃縮した液は肥料成分だけでなく重金属や有機フッ素化合物(PFAS)等の有害物質を分析しており、安全性も確認しています。このように、安全・安心な液肥原料を生産するための新規技術を開発しています。
 この研究は岩手大学、山形大学、岩手県、株式会社日水コンとの共同研究であり、「下水汚泥分離液からの液肥原料の生産技術開発と肥効・安全性評価」という研究テーマで国土交通省の下水道応用研究に採択されています。

「下水汚泥分離液からの液肥原料の生産技術開発と肥効・安全性評価」全体の概要

電気透析装置

ヒ素汚染土壌・堆積物の処理を目的とした亜ヒ酸の酸化と不溶化

 土壌や堆積物中の亜ヒ酸(As(Ⅲ))の溶出抑制手法を開発するために,鉄(Ⅵ)酸カリウム(K2FeO4)によるAs(Ⅲ)のヒ酸(As(Ⅴ))への酸化と、そのAs(Ⅴ)の浄水汚泥に含まれるAlを用いた不溶化を検討しています。ヒ素は主に2つの形態(As(Ⅲ)とAs(Ⅴ))があり,As(Ⅲ)のほうが有害かつ不溶化が難しいという特徴があります。したがって,As(Ⅲ)をAs(Ⅴ)に酸化したのちに,不溶化する必要があります。

 K2FeO4は,含まれるFe(VI)が強い酸化力を持つ環境に優しい酸化剤です.さらに,反応後は凝集効果を有するFe(III)に還元されます。したがって,鉄(Ⅵ)酸カリウムのみでAs(Ⅲ)の酸化とAs(Ⅴ)の不溶化が可能です。

 研究ではK2FeO4を自作して実験に使用していますが、K2FeO4は非常に反応性が高く品質の維持が難しいため,コストが大きいという問題点があります。そこで,浄水汚泥からアルミニウムを溶出させ,As(Ⅴ)の不溶化に利用することを検討しています。

・細谷宥喜, 小笠原慶乃, 山西啓太, 石川奈緒, 笹本誠, 伊藤歩, 鉄(VI)酸塩とAl含有浄水汚泥の併用による亜ヒ酸の酸化・不溶化と再溶解抑制効果の評価, 土木学会論文集G(環境), Vol.79, ID: 23-25037, 2023.

キレート剤を用いた酸性化汚泥からの重金属類の吸着除去・回収

キレート剤
誘導結合プラズマ発光分析装置
キレート剤に吸着した重金属類の脱着試験

 下水処理によって生じる下水汚泥は、有機物や窒素、リンなどの栄養塩を豊富に含むことから、エネルギー源や肥料としての有効利用が期待できます。一方で、下水汚泥を肥料として有効利用する場合、下水汚泥中に存在する有害な重金属類の濃度を低減する必要があります。

 本研究では、汚泥の農業利用を推進するため、重金属類を効率的に低減できる方法として、重金属類の吸着効果があるキレート剤への吸着除去を検討しています。酸性化消化汚泥中の様々な重金属類について繊維状キレート剤への吸着特性を把握し、キレート剤を用いた酸性化汚泥からの重金属除去法を構築します。

鉄(VI)酸カリウムを用いた下水汚泥中有害物質の除去

鉄(VI)酸カリウム
下水汚泥
鉄(VI)酸カリウムを用いた下水汚泥中有害物質分解試験

 下水処理により発生する下水汚泥は、現在、資源としての有効利用が進められています。下水汚泥にはリンが豊富に含まれているため、肥料として有用です。しかし下水汚泥には重金属や医薬品、内分泌攪乱物質などの有機微量有害物質も含まれているので、そのまま堆肥として利用すると農地の汚染を招きます。そこで、汚泥を安全に利用するため、汚泥から有害物質を分解・除去する方法について研究しています。

土壌へ移行する抗菌剤の挙動解明

家畜へ投与した動物用抗菌剤の環境への移行
バッチ試験
LC-MS/MS
(高速液体クロマトグラフータンデム質量分析装置)

 家畜に投与された抗菌剤の一部は排せつ物とともに体外に排出します。家畜糞は有機質肥料として農地に施用されるので、排せつ物とともに抗菌剤が農地土壌へ移行します。環境中へ抗菌剤が拡散することによって、生態系への悪影響や薬剤耐性菌発生の助長が懸念されています。

 土壌中での抗菌剤の挙動(吸着性、分解性)は抗菌剤の種類や土壌の種類によって異なりますが、どのような土壌で分解しやすいのか、また、その分解生成物が生物へ悪影響を及ぼすのかを知る必要があります。本研究では、様々な土壌を用いて、抗菌剤の土壌中での動きやすさや分解しやすさ、また抗菌剤やその分解生成物の生態系への影響について明らかにし、土壌-水域環境の健全性確保を目指します。

]]>
過去の研究 https://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?p=383 Thu, 02 Jan 2025 11:52:42 +0000 http://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?p=383

天然鉱物を用いた廃水中の抗菌剤除去

鉱物(左:イライト 右:ゼオライト)
養豚廃水
ムレミカヅキモを用いた短期毒性試験

 ヒトや家畜に投与された抗菌剤の一部は排せつ物と共に体外へ排出されます。下水や畜産廃水中に抗菌剤が含まれているため、下水処理水や畜産廃水処理水とともに抗菌剤が周辺水域に流入することで、水域生態系に悪影響を与える可能性が懸念されています。

 水域生態系の健全性を守るためには、廃水中に含まれる抗菌剤を除去する必要があります。本研究では、粘土鉱物を用いて廃水中抗菌剤の除去を試みるとともに、処理後の処理水の安全性について、藻類を用いた短期毒性試験により評価しています。

]]>
加藤輔さんが令和3年度 土木学会東北支部技術研究発表会 技術開発賞を受賞 https://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?p=365 Fri, 30 Jun 2023 02:36:05 +0000 http://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?p=365

 受賞者 :加藤輔(4年生),小林大晟(修士2年),石川奈緒,伊藤歩 *学年は発表当時
 発表題目:ゼオライトを用いた下水放流水中の抗菌剤除去に関する研究
 発表者:加藤輔,小林大晟,石川奈緒,伊藤歩
 学会名:令和3年度 土木学会東北支部技術研究発表会
 受賞日:2023年5月25日(木)

  ※コロナ禍により受賞者決定が1年延期されたため、今年度受賞が決定しました。

]]>
佐々木滉太さんが令和4年度 土木学会東北支部技術研究発表会 技術開発賞を受賞しました。 https://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?p=360 Fri, 30 Jun 2023 02:28:55 +0000 http://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?p=360

 受賞者 :佐々木滉太(当時4年生),石川奈緒,伊藤歩*学年は発表当時
 発表題目:電気透析夫による余剰汚泥分離液からの肥料成分の濃縮改修
 発表者:佐々木滉太,下田渉,笹本誠,石川奈緒,伊藤歩
 学会名:令和4年度 土木学会東北支部技術研究発表会
 受賞日:2023年5月25日(木)

]]>
King Mongkut’s University, Chumphon campusのWarunee Limmun先生の研究グループとの二国間交流 in Thailand (2022.12.18-12.23) https://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?p=328 https://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?p=328#respond Wed, 28 Dec 2022 04:27:48 +0000 http://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?p=328 参加者: 伊藤先生、前田先生(農学部)、小笠原さん(M2)、下田くん(M2)、石川

Chumphon campusで共同研究「Development of agricultural waste-derived biochar and its application to sustainable water and nutrient recycling technology」のJoint meetingを行いました。

両グループの実験の進捗状況を報告しました。
学生も多く参加しています。
実験施設を見学させてもらいました。
タイのフルーツsalacca(左)とドリアン(右)。この皮をbiocharにして実験しています。 味はなかなか独特です。
空港にKing Mongkut’s Universityの学生さんが見送りに来てくれました。
学生間の交流はとても楽しそうでした。
]]>
https://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?feed=rss2&p=328 0
第59回環境工学研究フォーラム開催 in 盛岡(2022.11.29~12.1) https://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?p=312 Tue, 06 Dec 2022 14:06:59 +0000 http://www.cande.iwate-u.ac.jp/eisei/wp/?p=312 今年は岩手県盛岡市のアイーナでの対面開催だったので、研究室の学生は総出で運営をサポートしてくれました。

院生4名はポスター発表をしました。

ポスター発表

[左上]鉄(VI)酸カリウムと浄水汚泥の併用による亜ヒ酸の酸化および不溶化と再溶解低減効果
  小笠原慶乃, 山西啓太, 細谷宥喜, 石川奈緒, 伊藤歩
[右上]繊維状キレート剤を用いた酸性条件下における下水消化汚泥からの溶解性重金属の吸着除去および回収
  下田渉, 佐藤海輝, 石川奈緒, 笹本誠, 伊藤歩
[左下]土壌中溶存有機物によるバーミキュライトへのCs 収着阻害の評価
  佐々木海, 石川奈緒, 笹本誠, 伊藤歩
[右下]サルファ剤の黒ボク土中での消失
  若松駿登, 石川奈緒, 笹本誠, 伊藤歩

]]>